活動報告

活動報告の紹介

研究活動

基礎・臨床研究で得られた成果は、積極的に国内外の精神神経薬理学、神経科学および医療薬学関連の学会や研究会にて報告し、世界を見据えて広く社会に発信しています。また、招待講演やシンポジウムなどにおいても多数発表を行っています。

大学・研究室行事

大学行事として、学生フォーラム、ソフトボール大会、オープンキャンパス、卒論発表や卒業式などが開催され、こうした行事には積極的に参加しています。研究室行事として、鶴舞公園での花見、ゼミ旅行、スポーツフェスティバル、新年会など、1年を通して楽しいイベントを開催し、メンバー同士の親睦を深めています。

国際交流活動

名城大学薬学部は、学術交流協定を結んでいる米国をはじめとする海外の大学教員や臨床研修生を受け入れ、講義への参加、関連医療施設の見学、症例検討を通し、研究・教育の交流を行っています。 名古屋大学医学部附属病院での臨床研修は、名城大学薬学部サテライトセミナー室を拠点として、当部門のアドバンスト学生や配属学生が薬剤部と協力して実施しています。アドバンスト学生は病棟・薬剤師外来や関連医局での活動を中心に、臨床研修・症例や研究内容を英語で紹介します。また、日米の薬学教育や文化も紹介し、交流を深めています。

社会活動

くすりを通じて社会を知ることで社会に貢献できる医療人の育成を目指して、地域での「くすり教室」や「研修」活動を積極的に実施・参加しています。中でも、特定非営利活動法人医薬品適正使用推進機構(NPO J-DO)は、国民にくすりを安全に安心して使っていただくために薬剤師や国民に対する教育講演や学会を開催しています。その活動の一つとして、小学生にもくすりのことを知ってもらう講義や体験実験(くすり教室)を行っています。2014年度からは、薬物依存に関連する講義や体験実験も行っています。

2018年9月15~16日

第2回日本精神薬学会総会・学術集会(名古屋)

「第2回日本精神薬学会総会・学術集会」が、名城大学八事キャンパス薬学部にて「基礎と臨床知識から薬を使い育てる精神科薬剤師~多職種との相互理解を深める~」をテーマに開催されました。

当室の野田幸裕教授が大会長、吉見 陽助教が事務局長を務められた本総会・学術集会は、東海地区の大学病院・地域病院や地域薬局との協働、医療系や出版企業の協賛、多数の医・薬学系学会の後援によって開催されました。2日間を通して、薬剤師を中心に、医師や精神保健福祉士、薬学生500名以上が参加し、各セッションにおいて活発な討論が行われました。

本総会・学術集会において、野田幸裕教授がランチョンセミナー3の座長やワークショップ1、およびワークショップ2の企画運営者を、吉見 陽助教がシンポジウム2、研究員の宮崎雅之先生がシンポジウム1の座長、研究員の加藤博史先生が口頭発表(学生)2の座長を務められました。また、研究員の岸 里奈先生と宮崎雅之先生が、精神科以外の他領域における向精神薬の適正使用をテーマに行われたシンポジウム1において妊婦授乳婦やがん化学療法、緩和薬物療法における向精神薬の適正使用について、吉見 陽助教と研究員の肥田裕丈先生が、精神科薬剤師による臨床・教育・研究をテーマにしたシンポジウム3において、精神科薬剤師によるトランスレーショナルリサーチや基礎研究への取り組みについて発表しました。さらに、野田幸裕教授、吉見 陽助教、肥田裕丈先生、博士課程1年の内田美月先輩、学部6年の磯村優希、田代侑子、学部5年の中村真理子、溝口莉菜がポスター発表、博士課程4年の長谷川章先輩、博士課程2年の伊藤貴博先輩、学部6年の添田光輝、平松愉加、村川依代、林 千裕、髙木修平(衛生化学研究室アドバンスト学生)が口頭発表を行いました。

本総会・学術集会では、基礎・臨床における最新の知見を学ぶだけでなく、臨床現場で積極的に精神科医療に介入・支援できるようなワークショップも企画されていました。向精神薬や睡眠薬の適正使用の重要性や、入院患者の地域移行支援における薬剤師の役割について、臨床現場で活躍されている薬剤師をはじめ、医師や精神保健福祉士など多職種の講演も拝聴でき、多角的に知識を広げることができました。近い将来に到来するAI(人工知能)時代では、現在の薬剤師の業務の約3分の2がAIにとって代わることが予想されています。知識を得るだけでなく、薬を使い育てることをテーマとした本総会・学術集会は、薬剤師の未来の存在意義を創りだす大きな一歩になりました。

なお、本総会・学術集会において、吉見 陽助教と肥田裕丈先生が精神科領域で活躍する薬剤師の研究支援を目的に新たに設けられた2018年度鍋島学術奨励賞と2018年度日本精神薬学賞、磯村優希、平松愉加、および中村真理子が2018年度日本精神薬学賞、伊藤貴博先輩、内田美月先輩、田代侑子、林 千裕、村川依代、および髙木修平が第2回日本精神薬学会総会・学術集会優秀発表賞を受賞しました。

(報告者:桒名諒美、城間由奈、山口修外)

 

【ランチョンセミナー】

野田幸裕(9月15日)座長(ランチョンセミナー3)

「睡眠障害に着目した精神障害の診断と治療」

 

【シンポジウム】

吉見 陽(9月15日)座長(シンポジウム2)

「睡眠障害を知って適切な治療を考える」

宮崎雅之(9月15日)座長/シンポジスト(シンポジウム1)

シンポジウム1:精神科以外の他領域(老年・がん・妊婦・小児など)における向精神薬の適正使用

「がん化学療法および緩和薬物療法における向精神薬の適正使用」

岸 里奈(9月15日)シンポジスト(シンポジウム1)

シンポジウム1:精神科以外の他領域(老年・がん・妊婦・小児など)における向精神薬の適正使用

「妊婦・授乳婦における向精神薬の適正使用」

吉見 陽(9月16日)シンポジスト(シンポジウム3)

シンポジウム3:精神科薬剤師による臨床・教育・研究

「精神科薬剤師による基礎・臨床の架け橋となる取り組み」

肥田裕丈(9月16日)シンポジスト(シンポジウム3)

シンポジウム3:精神科薬剤師による臨床・教育・研究

「精神科薬剤師による基礎研究への取り組み」

 

【ワークショップ】

野田幸裕(9月15日)企画/運営

「ワークショップ1:第2回 向精神薬の減薬・減量ガイドライン構築のためのワークショップ」

野田幸裕(9月16日)企画/運営

「ワークショップ2:精神疾患患者さんの声を聞こう!~偏見をなくすために~」

 

【ポスター発表】

磯村優希(9月15日)

「統合失調症様モデルマウスにおける社会的認知行動の評価」

肥田裕丈(9月15日)

「統合失調症様モデル動物の認知機能障害に対するドパミンD2/D3およびセロトニン5-HT2A受容体拮抗薬ブロナンセリンの作用」

内田美月(9月15日)

「グルタミン酸トランスポーター(GLAST)と認知機能の関連」

吉見 陽(9月15日)

「プロテオーム解析による統合失調症の末梢バイオマーカーの探索と臨床応用性の検証」

田代侑子(9月15日)

「クロザピン反応性代謝物の細胞毒性における酸化ストレスによるグルタチオン代謝」

中村真理子(9月15日)

「クロザピン服用患者における血漿中濃度とCYP2D6遺伝子多型との関連解析」

野田幸裕(9月15日)

「ドライビングシミュレータを用いた運転課題によるストレス負荷や向精神薬服用が血漿中脳由来神経栄養因子(BDNF)濃度に与える影響」

溝口莉菜(9月15日)

「向精神薬のSCAP法を用いた減薬・減量に関するワークショップの有用性に関するアンケート調査」

 

【口頭発表】

加藤博史(9月16日)座長(口頭発表(学生)2)

「統合失調症・抗精神病薬・その他」

添田光輝(9月16日)

「統合失調症様モデルマウスにおける精神行動に与えるニコチン投与の影響」

伊藤貴博(9月16日)

「グリア誘導性ニューロン移動関連分子のアストロタクチン2の情動性における役割」

長谷川章(9月16日)

「幼若期社会的敗北ストレス負荷による治療抵抗性の社会性行動障害におけるモノアミン作動性神経系の機能異常」

平松愉加(9月16日)

「ストレス負荷マウスの社会性行動障害におけるプロテインキナーゼCを介したセロトニントランスポーター制御機構の関与」

村川依代(9月16日)

「うつ病患者のリンパ芽球様細胞株および治療抵抗性ストレスモデルマウスの脳と血液の検体種横断的な網羅的遺伝子発現解析による診断・治療ターゲット分子の探索」

林 千裕(9月16日)

「名古屋大学医学部附属病院精神科病棟における統合失調症入院患者の多剤併用状況に関する実態調査」

髙木修平(9月16日)

「HPLC-ECD法によるモノアミン神経伝達物質およびその代謝物の血漿中濃度同時定量系の確立」

2018年9月8~10日

第53回日本アルコール・アディクション医学会学術総会(京都)

「第53回日本アルコール・アディクション医学会学術総会」が、国立京都国際会館にて「依存症研究―生命医科学への展開―」をテーマに開催されました。

本学会は、飲酒、喫煙、および薬物依存について最新の研究成果を多彩な視点から討論し、社会に広く情報発信する役割を担っています。当室からは、学部6年の添田光輝が一般演題にて口頭発表を行いました。統合失調症様モデルマウスにおける精神行動に与えるニコチン連続投与の影響に関する発表では、前頭前皮質や側坐核におけるニコチン性アセチルコリン受容体の発現機序に関する質問や、ニコチン性アセチルコリン受容体α5サブユニットとセルフメディケーションの関連についての質問や意見を頂き、新たな知見を得ることができました。本学会では、依存に関する幅広い分野の発表から多くのことを学ぶことができ、大変有意義な機会となりました。

(報告者:添田光輝)

【口頭発表】
添田光輝(9月10日)
「統合失調症様モデルマウスにおける精神行動に与えるニコチン連続投与の影響」

2018年9月16日

2018年度 病態解析学Ⅰ同門会‐第2回日本精神薬学会総会・学術集会と2018年度 6年生卒論の慰労会を兼ねて開催:受け継がれていく研究

「2018年度 病態解析学Ⅰ同門会」が、サーウィンストンホテル3階「メゾン・ド・フルール」にて「第2回日本精神薬学会総会・学術集会と2018年度 6年生卒論の慰労会」を兼ねて開催されました。

同門会は、当室の野田幸裕教授が大会長として開催された第2回日本精神薬学会総会・学術集会および6年生卒論の慰労会を兼ねて企画され、当日は、野田幸裕教授、吉見 陽助教、毛利彰宏元助教、現役院生と学部生31名、卒業生34名の総勢68名が参加しました。司会進行は吉見 陽助教により行われ、開会の挨拶として野田幸裕教授から、第2回精神薬学会総会・学術集会や卒論作成に関わった院生・学部生および卒業生への労いの言葉と乾杯のご発声を頂きました。野田幸裕教授と卒業生、院生・学部生と卒業生、あるいは卒業生同士の談笑の輪がいくつも広がっていきました。その様子を記念撮影されている様子も印象的であり、盛大な同門会を開催することができました。

今年度より臨床薬学教育・研究推進センターが設立され、当室はセンター所属となりました。野田幸裕教授が初代臨床薬学教育・研究推進センター長に御就任され、その御祝いを行いました。卒業生をはじめとする先輩方からのご支援の元、花束と記念品(置時計)が当室の卒業生で研究員の鳥居 綾先生と肥田裕丈先生より贈呈されました。この就任御祝いは、野田幸裕教授には内緒で計画されており、サプライズプレゼントは大成功でした。

会の終盤には「2018年度 6年生の卒論の慰労会」を行いました。最初に去年卒業された先輩から学部6年生へ、卒業試験や薬剤師国家試験の合格祈願の念が込められた北野天満宮の学業鉛筆が贈られました。学部4・5年生からは学部6年生へ当室での活動をまとめた動画を上映し、手作りの達磨のお守りを贈りました。達磨のお守りは、フェルトで10名の学部6年生の各々の顔に似せて作り、心のこもったプレゼントとなりました。動画やプレゼントを見て楽しそうに思い出を振り返る姿が印象的で、学部4・5年生一同、大変嬉しかったです。次に、学部6年生から卒業論文完成の感謝の思いを込めたプレゼントが、教員や大学院生、学部4・5年生一同に贈られました。

最後に野田幸裕教授から閉会の挨拶を行って頂き、参加者全員で記念写真を撮影いたしました。撮影後も、談笑は続き、参加者一同、名残惜しさも感じている様子でした。

同門会を通じて、病態解析学Ⅰの歴史を感じ、代々引き継がれてきた研究をしっかりと受け継ぎ、さらに発展させていこうと学部4・5年生一同、気持ちを新たにしました。

(報告者:角田千佳)

2018年9月8日

平成30年度名城大学校友会山梨県支部総会(山梨)

平成30年度 名城大学校友会山梨県支部総会が、山梨県ホテルやまなみにて開催されました。

名城大学薬学部では出前講義の一つとして、高齢者や小学生にも「くすり」や「薬物依存」のことを知ってもらう授業や体験実験を特定非営利活動法人医薬品適正使用推進機構(NPO J-DO)の協力の下に行っています。今回は、校友会山梨県支部の依頼により山梨県支部総会にて「くすりとの上手なつきあい方:高齢者を対象としたくすりの正しい飲み方・使い方」と題して講演を行いました。

12名の参加者に対して、当室の野田幸裕がどのようにくすりを飲んだら適切に効き、副作用を防ぐことができるか、Q&A方式のスライドや動画、体験実験を交えて内容をより理解できるように行いました。動画や体験実験から視覚的に理解が深められ、とても分かりやすく、楽しかったと大好評でした。

(報告者:野田幸裕)

2018年5月15~16日

米国サンフォード大学薬学部から臨床研修生William Jeffrey Honeaさん、John Andrew Soldnerさんが名古屋大学医学部附属病院および病態解析学Ⅰを訪問

米国サンフォード大学薬学部4年のWilliam Jeffrey Honeaさん、John Andrew Soldnerさんが、日本における臨床薬学教育研修の一環として、名古屋大学医学部附属病院(名大病院)および病院内に設置された名城大学薬学部サテライトセミナー室病態解析学Ⅰにて臨床研修を実施しました。

〇15日午前

1)当室・メンバー紹介:サテライトセミナー室にて、野田幸裕教授、吉見 陽助教が当室の活動や研究内容、日本の薬学部のカリキュラムについてスライドで説明しました。その後、和やかな雰囲気の中で当室のメンバーがそれぞれ自己紹介しました。

2)臨床研修Ⅰ(臨床研修生によるサンフォード大学の紹介):サンフォード大学薬学部での薬学教育やキャンパスライフについて、臨床研修生に紹介してもらいました。授業は全て録画され、オンラインでいつでも視聴できるというシステムに驚きました。広大なキャンパスには11もの薬局があり、サンフォード大学では日本の薬学生よりも長時間にわたり薬剤師業務に関わることの出来る環境が整備されていることを知りました。

3)臨床研修Ⅱ(薬剤師外来):当室で行っている薬剤師外来(吸入療法支援)について、実際の練習用吸入器を用いて説明しました。臨床研修生は吸入器の知識は豊富でしたが、インチェック(吸気流速の測定に用いる器具)は初めて目にしたようで、興味深く実践していました。吸気力に応じてドライパウダー吸入器が使用できるかどうか、簡易的に判定することができることを説明し、理解していただきました。

4)日本文化Ⅰ(折り紙):日本の伝統文化の紹介として、折り紙を行いました。鳥や手裏剣を実際に作成してもらいました。細かい折り込み作業は苦戦の連続でしたが、きれいに作成できた折り紙に感動して何度も写真を撮り、楽しい時間となりました。

5)日本文化Ⅱ(ウェルカムパーティ):昼食には臨床研修生に和食文化の紹介として、おにぎりやたこ焼きなどを用意し、和食文化について理解を深めてもらいました。臨床研修生は、ツナマヨのおにぎりが一番のお気に入りでしたが、納豆やたくあん、梅干など独特のニオイや酸味を持つ日本特有の食材全てに挑戦し、顔をしかめながらも「面白いよ」と楽しんでいました。食事中には日米における医療システムの違いの話題になりました。薬局で調剤薬を受け取るまでの待ち時間を短縮する工夫として、米国では病院スタッフが薬局への処方箋情報の送付をすると教えてもらいましたが、日本では患者自らが送付することを説明すると、臨床研修生は驚いていました。

 

〇15日午後

6)日本文化Ⅲ(坊主めくり・福笑い・書道):日本の伝統文化の紹介として、坊主めくり、福笑い、書道を行いました。特に書道では大変盛り上がり、学部生が横で手本を見せながら臨床研修生に気に入った漢字を書いてもらいました。最後に臨床研修生と学部生が名前を平仮名や漢字で書き、出来上がった作品と共に記念撮影を行いました。

7)臨床研修Ⅲ(病院内見学):病院内の外来棟や薬剤部、外来化学療法室などを見学しながら、名大病院の概要や薬剤師の役割について説明しました。臨床研修生は日本の診療に係る医療費に興味を示していました。日本は国民皆保険制度であり、患者の医療費の自己負担は3割以下であることを説明しました。名大病院のような特定機能病院や一般病床500床以上の地域医療支援病院を受診するには市中病院やクリニックなどからの紹介状が必要であり、持っていない場合は5000円以上の特別料金を支払う必要があることを説明しました。

 

〇16日午前

1)臨床研修Ⅳ(アドバンスト活動紹介):アドバンストコースの学部6年3名が名大病院の精神科/親と子どもの心療科、血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科および呼吸器内科/呼吸器外科の病棟の特徴、各病棟での病棟薬剤師の活動内容として薬物治療の効果や副作用のモニタリングやカンファレンス参加などについて説明しました。その後、各病棟における症例発表を行いました。口腔がんの症例について、米国では噛みたばこが発症の原因になることが多いことに対し、噛みたばこの習慣がない日本の発症原因に興味を持っていました。日本における口腔がんの発症原因として、飲酒、虫歯の放置などを挙げ、中でも喫煙が最も多いことを説明しました。

2)臨床研修Ⅴ(体験実験):当室の医薬統合研究の重要性を理解してもらうために、ジェノタイピング(遺伝子型判定)を体験してもらいました。アガロースゲルへのマウスDNAサンプルの注入を行いました。今回の臨床研修生は、ウェスタンブロッティング(タンパク質の検出)の技術を習得していた経験があり、難なく手技を実践することができ、想定していた結果を完璧に再現しました。実験の合間には、お互いのこれまでの基礎研究実績について情報交換し、研究技術・研究に対する飽くなき探求心は世界共通であることを実感しました。

3)臨床研修Ⅵ(病棟見学):病棟薬剤師の業務内容や各病棟の特徴を紹介するために精神科/親と子どもの心療科および血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科を見学しました。病棟での麻薬、毒薬および向精神薬の管理方法を説明しました。米国も日本と同様に薬剤師や看護師が定期的に在庫確認していることを教えてもらいました。精神科/親と子どもの心療科では、悪性症候群や重症度の高い摂食障害患者の様子を確認することができる心電図や監視モニターに興味を示していました。状態が変化した際に迅速に対応することができるよう、厳重に管理がなされていることを説明しました。

今回、臨床研修生と交流している中で、薬剤師業務や診療ガイドラインの内容など日米における医療の共通点を改めて認識することができました。症例発表等を通して客観的な意見を聞くことができ、今後のアドバンスト活動へのモチベーションアップにも繋がりました。臨床研修生の豊富な知識や積極的な学びに刺激を受けた2日間となりました。

(報告者:林 千裕、溝口莉菜)

2018年4月17~18日

米国アリゾナ大学薬学部から臨床研修生Daniel Shyh-Shyun Lokさんが名古屋大学医学部附属病院および病態解析学Ⅰを訪問

米国サンフォード大学薬学部4年の Daniel Shyh-Shyun Lokさんが日本における臨床薬学教育研修の一環として、名古屋大学医学部附属病院(名大病院)および病院内に設置された名城大学薬学部サテライトセミナー室 病態解析学Ⅰにて臨床研修を実施しました。

〇17日午前

1)当室・メンバー紹介:サテライトセミナー室にて当室のメンバーがそれぞれ自己紹介しました。最初に、野田幸裕教授が当室の活動や研究内容、日本の薬学部のカリキュラムについてスライドで説明しました。臨床研修生は、4年制から6年制に変わった日本の薬学教育のシステムなどについて熱心に聞いていました。臨床研修生からは、米国の薬学教育のカリキュラムについての説明がありました。アリゾナ大学の他学部との多職種連携教育(IPE:Interprofessional Education)や医療に関する授業や臨床経験が低学年から多くの機会があるようでした。お互いの紹介が終わった後の休憩時に、日本の文化やテレビ番組、アニメ、ゲームなどの話題についての雑談に花が咲き、緊張も少しずつほぐれていきました。

2)臨床研修Ⅰ(薬剤師外来):実際に吸入支援で使っている資料に基づいて吸入方法を説明しながら練習用吸入器を操作してもらい、当室における薬剤師外来での吸入支援の活動を紹介しました。日本ではスピリーバレスピマットを使用することが一般的ですが、米国では国民皆保険制度がないため価格が安いスピリーバハンディヘラーが使われていることなど、ディバイスの違いを知ることができました。

〇17日午後

3)日本文化Ⅰ(ウェルカムパーティ):臨床研修生に和食文化を楽しんでもらうために、昼食に手巻き寿司を用意しました。海苔にご飯をのせ、用意した刺身や卵、キュウリなどから好きな具材を巻いてもらいました。臨床研修生は自分で作った手巻き寿司の味に満足し、和気あいあいと和食文化を楽しみました。

4)臨床研修Ⅱ(アドバンスト活動紹介):アドバンストコースの学部6年2名が血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科および呼吸器内科/呼吸器外科の病棟の特徴、各病棟での病棟薬剤師の活動内容として薬物治療による効果や副作用のモニタリングやカンファレンス参加などについて説明し、その後、症例発表を行いました。抗菌薬の副作用のアナフィラキシー、下痢への対応についての質問があり、臨床研修生との活発な議論が交わされました。

5)臨床研修Ⅲ(病院内見学):名大病院の外来棟や薬剤部、外来化学療法室などを見学しました。薬剤部の見学では院内で処方される薬剤の監査、患者ごとの薬剤のセットについて説明しました。外来化学療法室の見学では、薬剤師や看護師などの病院スタッフの化学療法への関わりとして、早朝から化学療法施行中の患者の病状や検査値から確認し、治療を実施するかどうか、化学療法施行中のアナフィラキシー症状や血管痛の予防の必要性などについて検討していることを説明しました。臨床研修生も化学療法でのチーム医療に興味をもったようでした。

6)日本文化Ⅱ:日本文化として書道を行いました。臨床研修生は「薬」や「夢」といった画数の多い漢字も見本を見せると、器用に筆を執りました。作品完成後は記念撮影を行い、日本文化に親しむことができ、楽しい時間を過ごしました。

7)日本文化Ⅲ(夕食):名古屋の繁華街、矢場町駅にある味噌カツ専門店にて一緒に夕食を摂りました。初めて見る大きな味噌カツを興味深そうにスマートフォンで撮影し、名古屋飯を堪能し、お腹も心も満たされた夕食となりました。

 

〇18日午前

1)臨床研修Ⅳ(アドバンスト活動紹介):アドバンストコースの学部6年2名が精神科/親と子どもの心療科および消化器外科/移植外科の各病棟での病棟薬剤師の活動内容として薬物治療による効果や副作用のモニタリングやカンファレンス参加などについて説明し、その後、症例発表を行いました。消化器外科の症例発表において患者での血中のナトリウム、カリウムの検査値確認や栄養管理についての説明がありました。症例発表後に臨床研修生は「輸液製剤を組み合わせて投与設計をしたことがない」と話しており、興味を示していました。

2)臨床研修Ⅴ(臨床研修生による症例発表):臨床研修生による症例報告は、ミラー・フィッシャー症候群についてでした。疾患に対して免疫グロブリン療法が行われることやその療法における血圧や心機能のモニタリングをすることで、副作用の発現に対する支持療法が必要なことを学びました。今後も様々な疾患における治療やモニタリングの必要性について、より深く理解して学びたいと改めて思いました。

3)臨床研修Ⅵ(実験見学):当室における研究の一環で行っているジェノタイピング(遺伝子型判定)について、学部6年生による概要を説明し、手技を体験してもらいました。アリゾナ大学においても学生が同様の手技を学ぶ機会はあるようで、お互いの手技の確認を通じて手技の上達を感じました。

〇18日午後

4)日本文化Ⅳ:日本の伝統文化について理解を深めてもらうために、かき氷の試食と福笑い・坊主めくりを行いました。それぞれの発祥のルーツや概要を紹介しました。かき氷は食後のデザートとしておいしくいただき、福笑いでは出来上がった滑稽な表情に腹を抱えて笑いました。坊主めくりでは臨床研修生が全勝し、大いに盛り上がりました。

5)臨床研修Ⅶ(病棟見学):精神科/親と子どもの心療科および消化器外科/移植外科の病棟を見学しました。各病棟の見学を通じ、病棟の設備、病室の違いや特徴、病棟薬剤師の業務内容を紹介ました。精神科病棟の見学を行い病室に鍵をかけられるようになっている点や、モニターで病室の様子が見られるようになっている点など、一般病棟との違いを感じていました。

臨床研修生を招いた2日間では、臨床研修生と当室のメンバーが多くの時間を共有し、また日本の医療を紹介することで改めて自国の医療を見つめ直すことができました。

(報告者:山口修外・髙木修平)

2018年9月22日

くすり教室「名古屋市立表山小学校 愛知」

名古屋市立表山小学校にて「くすりの正しい飲み方:くすりと安全に安心して付き合う」、「くすり教室:実験講座」、「薬物乱用・依存」の出前授業を開催しました。180922NPO

2018年9月11日

くすり教室「名古屋市立八事小学校 愛知」

名古屋市立八事小学校にて「くすりの正しい飲み方:くすりと安全に安心して付き合う」、「くすり教室:実験講座」、「薬物乱用・依存」の出前授業を開催しました。180911NPO