名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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ブログ「天白で有機化学やってます。」 ブログ「天白で有機化学やってます。」

リチウムイオン電池にノーベル賞2019/10/10(木)

旭化成名誉フェローの吉野彰先生が、リチウムイオン電池に関する研究でノーベル化学賞を受賞されました。おめでとうございます。

吉野先生は、現在名城大学大学院の教授として、大学院の講義を持っておられます。こういう事態になってお忙しいでしょうに、来週月曜1限の講義は「通常通り」実施されるそうです。(ただし、冒頭の10分間だけは報道陣等に公開されるそうです。残りはいつも通り。) 吉野先生が本学に着任されたのは1年前だったかな? 着任後の最初の公開講演会の時に、「講義を通して、学生たちに自分の経験を伝えたい」と意欲を語っておられました。まさに有言実行。

吉野先生の受賞を「名城大学の関係者が受賞した」と大声で宣伝しようとは思いません。それは嘘ではないとはいえ、旭化成さんに失礼というものでしょう。でも、吉野先生の薫陶を本学の大学院生が受けていることは間違いないし、学生たちの期待を先生が全力で受け止めてくださっていることも事実です。その点は、素直に喜びたいと思います。また、吉野先生の招聘に尽力された本学関係者の慧眼にも感謝したいと思います。

企業の「開発力」につながる力とは2019/09/30(月)

先週の土曜日、名城大学理工同窓会主催の「情報交流会」というのがありました。夕方の懇親会は別用があったため失礼させていただきましたが、その前の講演会を聴講しました。これが面白かった。

講師の先生は、本学経営学部国際経営学科教授の田中武憲先生です。演題は「100年に一度の大変革」で、自動車産業関連企業の動向を中心に、どのような戦略を立てて臨むべきか、という内容でした。

お話の中で、最近のいわゆる「EVシフト」に象徴される、産業構造の変化にどう対応していくか、という問題提議がありました。特に部品生産の企業は規模の小さい会社が多いので、なかなか難しいところもあるのではないかな、と感じていましたが、果敢に攻めの経営をされている事例が紹介されました。印象的だったのは、「開発力を持っている企業は生き残る」というお話。具体的な例を伺っていると、規模の小さい会社で新規開発を成功させるには、トップの勇気ある決断が必要なのだな、と感じさせられました。

私たち大学人としては、特に大学院において、「開発力」につながる力を学生たちにつけてもらいたいと日々努力しています。でも、「開発力につながる力」って、いったい何なんだろう。私たちが大学院生だった時代(30年ぐらい前)は、それは「化学の専門知識を深く身につけること」だったと思います。でも、今は求められる能力の質がかなり違ってきていると感じています。「フットワークの軽さ」みたいなものが、もっと求められているんじゃないか。

畑違いのものを気軽に取り込んで、それをなるべく高いレベルで融合させられる人が、いい結果を残していくんだと思います。もちろん、その基盤として、大学院レベルの「特定分野の専門知識」を盤石にしておく必要はあります。一つの分野で深い知識を持っている人は、他の分野を深めるのも速いですからね。これからの大学院教育は、そういう意識を持ってブラッシュアップしていく必要があるでしょう。

英語民間試験導入への反対運動2019/09/11(水)

1年半後に迫った大学入試改革で、英語民間試験導入への反対の声が大きくなってきています。先日は、文部科学省前で反対集会が行われたそうです。高校生や大学生も発言されたとのことで、頼もしく感じました。

#0830文科省前抗議 - Twitter検索 / Twitter

#0906文科省前抗議 - Twitter検索 / Twitter

ただ、「現政権にNOを突きつける」という政治的パフォーマンスの雰囲気があることには、若干の危惧を感じています。もちろん、文部科学省前での抗議行動の直接の引き金は、柴山文部科学大臣の発言だったわけですから、やむをえない面はあります。しかし、政治的な対立構図に持ち込んでしまうと逆に問題点がぼやけてしまいます。注意深く進めていただきたいところです。

今回の制度「改革」の問題点については、英語教育の専門の方々がすでに議論されている通りです。そもそも「英語の『四技能』をなぜ大学の共通入試で重視する必要があるのか」という根本的な議論が不十分です。もちろん、特定の学部学科が、入学者選抜の方針として「うちはスピーキングテストを重視します」と宣言するのは構わないし、推奨されるべきことでもあるでしょう。でも、「共通テスト」でそれは必要ない。大学入学後の知的鍛錬のベースとして共通に必要なのは、あくまでも「読み・書き」の能力です。

これから、各大学で、英語民間試験の取り扱いに関する方針が公開されていくでしょう(文部科学省から催促されているみたいです)。これは個人的な想像ですが、多くの大学で、結果的に「従来の選抜方式と大きくは変わらない」方針が選択されると予想しています。教育機関の変化は、できるだけ「連続的」でないといけないのです。急激な変化は非常にリスクが大きい。なぜなら、「人」が相手であるだけに、失敗が許されないからです。教育制度をいじりたがる人には、しばしばこの視点が決定的に欠けています。

1年半後に大学受験を控えているみなさん。入試制度が変わっても、大学がみなさんに期待している能力は変わりません。今の受験生が目指しているものと、基本的には「同じもの」を目指していれば、結果はついてくるはずです。やるべきことを着実にこなしていってください。もちろん、声を上げる機会があれば、自分の意見をぜひ表明してください。それは、物事を深く考えるトレーニングにもなるはずです。

有機化学2・有機化学基礎の成績2019/08/19(月)

前期の定期試験の成績を提出しました。いつものように、得点分布を公開します。まず、2年生配当の有機化学2です。(前回はこちら

2枚目の最初の問題がやや難しいと思っていましたが、意外にできていました。一方、多段階合成の出来が全体に非常に悪かったですね。定期試験の初日だったので、あまり準備する時間がとれなかったかな。「目の前の問題を解く」ことでいっぱいいっぱいになっている、という現状が見て取れます。学んだことを自分の頭の中で再構築することを、ぜひ進めてほしいと思います。

有機化学2は、授業改善アンケートに答えてくれた人もいました。自分の理解度を確かめるのに、小テストはやはり有効なようです。ただ、来年度からは、「過去問を参考にしてヤマを張る」人が必ず出てくるんだよな。いかにそれを外して有効性を維持するかが、教員としての正念場になります。(たいへん不毛な努力である気もするんだけど、これも「学生と真剣に向き合う」ことの一つであると割り切っています。)

なお、授業アンケートに書かれていた「私語」について、一言コメントしておきます。「授業内容を確かめるための私語も禁止されるのは、縛られている気がする」という意見がありました。気持ちはわからなくもないのですが、一方で「私語があると集中できない」という意見もあるわけです。他の人が講義を集中して聞きたいと思っているときに、「自分は講義を聞くよりは、周りの人と話して授業内容を確かめることを優先したい」と主張するのは、自分勝手ではないですか? よく考えてもらいたいと思います。

次に、1年生配当の有機化学基礎です。

試験の出来が比較的よかったな、という印象です。試験当日は、最後の20分ぐらいの間、廊下にたむろしていた他学科の学生がうるさくて集中できなかったと思います。学務センターに相談して、改善策を考えたいと思っています。

初めて1年前期を担当して、本当にこの難易度で大丈夫かな、と心配していたのですが、まずまずいけそうです。もちろん、全員をとりこぼさずに進められればもっとよかったんだけど、入学していったん気が抜けてしまった人もいるだろうし、理解の速度には個人差がありますから、致し方ないところではあります。落としてしまった人は、来年リベンジしてください。ただ、このままだと後期の有機化学1も危ないから、夏休み中に復習しておいたほうがいいよ。

あと、そろそろ「こんなはずじゃなかったのに…」と悩み始めている人がいるかもしれない。そういう時は、立ち止まってみるのも一つの選択肢かもしれないよ。ただ、人とのつながりを切らないほうがいい。大学には、学科やサークルなどの友達の他にも、教員や、学務センターの職員や、学生相談室など、君たちを受け入れるいろんなチャンネルがあります。どこかでつながっていれば、次の一歩が踏み出しやすくなることもあります。周りの人を、うまく利用してください。

オープンキャンパスやります!2019/07/29(月)

8/3(土)・8/4(日)の2日間、本学天白・八事キャンパスにて、オープンキャンパスを開催します。今年もなんだか暑そうですが、熱中症に十分にご注意の上、多数ご参加いただければ幸いです。応用化学科は、「共通講義棟東」の204号室です。今年は材料機能工学科さんとすぐ近くの部屋ですので、ぜひ両方見て行ってください。

実験装置などの展示のほか、模擬実験のコーナー、アロマキャンドルを作る企画などもあります。今年は「分子模型コーナー」に少しテコ入れする予定です。ぜひお越しください!

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