名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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日本化学会第102春季年会2022/03/24(木)

日本化学会第102春季年会にオンライン参加しています。毎年恒例の春の学会ですが、3年続けてコロナ感染症の影響を受けています。一昨年は中止、昨年は最初からオンライン開催、そして今年は、当初は通常開催の予定だったのが、1月になってオンライン開催に変更されました。「オンラインもあり得るかな」とみなさん予想していたでしょうから、比較的スムーズに対応できたと思います。

昨日は人工光合成関連の特別シンポジウムを聴講しました。三菱ケミカル(株)の瀬戸山氏の基調講演が非常に迫力ありました。設定されている目標は、太陽エネルギーを使って「グリーン水素」(=再生可能エネルギーのみを用いて製造した水素)を「安価に」製造することです。現在は、水素は化石燃料を原料として作られている(ブルー水素)。これを、まずは「太陽電池+電気分解」で製造した「グリーン水素」に置き換えていく。そして、いずれは直接光分解による「グリーン水素」を目指すというお話でした。水を分解して製造した水素と酸素をどうやって分離するのか、目標とするコストはどの程度なのか、設備は国内がいいのか海外展開が必要なのか、など、様々な視点から具体的な説明がありました。あまり一般向けのメディアで取り上げられているのを見ないのですが、ぜひ取材して広く紹介していただきたいなと思います。

お話の中で、アンモニアのことも出てきました。少し前に一般メディアで「船舶の燃料としてのアンモニア」が話題になっていて、私は「アンモニアなんてエネルギー源として実用性あるんか?」と懐疑的だったのですが、今回のお話を聞いて、どこを目指しているのかがよくわかりました。ただ、アンモニア製造の活性化エネルギーを下げる技術において、大きなブレイクスルーが達成されることが必須かな、という印象も持ちましたが。

私も「人工光合成」を研究テーマとして掲げているのですが、こういう実用化を目指したステージに参加することは現状ではちょっとできそうもありません。学術的な観点から、地道にタネをまく仕事をしていきたいなと思っています。

今日は一転して、化学教育の講演会場を主に聴講しています。中学・高校の先生方や、化学教育を専攻している学生さんたちが、新しい教材開発に取り組んでいる姿は刺激的です。本当は「科学教育学会」(かな?)という専門の学会があるようですが、化学会の一部としてこのセッションが存在していることにも意味はあると思うんですね。今回は、一番聞きたかった(議論もしたかった)講演が、ちょうどヤボ用と重なってしまって、そこだけ退席せざるを得なかったのが残念です。

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