流動比率と当座比率



この二つの比率によって短期的な支払能力をしることができます。

◆流動比率とは??

流動比率とは‥‥安全性分析を行ううえで、もっとも基本となる指数です。
これは流動資産(当座資産や棚卸資産など)と流動負債との割合を表したものであって、「流動負債をまかなうだけの十分な流動資産を持っているか」を示します。
流動資産が1年以内に資金化が予定される資産なので短期的な支払能力が分かります。


流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100(%)

● 数値の目安 ●
120%以上あれば特に問題なし
200%以上で安泰




◆当座比率とは??

当座比率とは‥‥当座資産(現金預金、有価証券、受取手形、売掛金の合計)の流動負債に対する割合のことです。
当座比率では、財務諸表の流動固定分類が「ワン・イヤー・ルール」に基づいているので、一年以内の支払能力を知ることができます。
手形や掛けの期日というのは、通例、1〜3ヶ月程度なので、1年より短い期間の支払能力を知る必要があるため、当座比率を使います。


当座比率 = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100(%)

● 目標の数値 ●
100%程度



コマツ
  流動比率
 5年間全て120%を超えているので、特に問題はないです。それに加え、2006年から上昇傾向にあると言えます。

  当座比率
 5年間に一度も100%に達していません。なので、安全だとは言い切れません。しかし、流動比率と同じく2006年から上昇傾向にあると言えます。

  2005年に減少しているのは、鉄鋼やセメントなど中国の一部業種の過熱投資が減速をしてきて、鋼材や鉄鉱石の輸入量一転減少しました。そのため、コマツを含む日本の建設機械各社が中国での生産を減らしたためです。

  2007年に上昇しているのは、中国で2008年の北京五輪や2010年の上海万博、港湾・鉄道開発などの大型事業や住宅建設などの投資が増加し、建機需要が増加したからです。
日立建機
  流動比率
 コマツ同様、5年間全て120%を上回っています。しかし、日立建機は2006年から大幅な減少傾向にあります。

  当座比率
こちらもコマツ同様で、5年間一度も100%に達していません。大きな変動はありませんが、少しずつ減少しています。

  2005年に上昇している理由は、中国での販売はコマツ同様で不調でしたが、北米、欧州、アジアでの販売が好調で利益を押し上げていたからです。

  2007年に減少しているのは、同社のホームページを見て考えると、中国や新興国での建機需要の増加にあわせて、市場を拡大するため海外に新工場の建設や製造ラインの拡大を行い、買掛金等の流動負債が増加したのではないかと思われます。