売上高営業利益率 



◆売上高営業利益率とは??

売上高営業利益率とは、売上高から売上原価と販売費及び一般管理費を差し引いた営業利益の 売上高に対する割合をいいます。
売上高営業利益率は、その会社の主たる業務から得られる収益と、この収益に対応する営業費用をもとに計算します。 従って、これを分析することで、会社ごとの財務構造からの影響を排除した上で、本業でどのぐらい効率的に儲けたか ということを知ることができます。

この値が大きいほど本業の収益力が高いといえます。


売上高営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100(%)


営業利益・・・営業収益(売上高・その他の営業収入)−営業費用(売上原価や販売費および一般管理費)

● 数値の目安 ●
製造業では8%程度が適正



コマツ
   2003年から2007年まで売上高営業利益率は順調に伸びてきています。

2005年は他年度に比べやや伸び率が低くなっています。これは中国の金融引き締め策の影響で中国での販売が低迷したためです。 しかし、世界的な資源開発拡大を追い風に、北米、欧州、アジアなど他地域での大幅な伸びが利益を押し上げました。

2006年2007年は高い水準になっています。
2006年は主力の建機部門で鉱山用大型機械の出荷がアジアや米州向けに伸び、エレクトロニクス部門では、 子会社のコマツ電子金属の業績改善が寄与し、営業利益が増加したためです。

2007年は三期連続で最高益を更新しました。最も伸び率が高かったのが中国で、都市部の土木工事数が増えたのが要因です。 また、ドイツやCIS(欧州・独立国家共同体)でインフラ整備が進み、売上高が増加したのも要因だと考えられます。
日立建機
   2004年に大幅に改善し、以降高水準で推移しています。

2004年に大幅に伸びているのは、利益率の高い中国、北米で油圧ショベルの販売が好調だったほか、公共工事減少で 不振が続いていた国内もストック調整が進み販売が回復したことが要因だと考えられます。

2006年はやや伸び率が悪くなっています。これは鋼材価格の上昇で収益を圧迫したことや、 フォークリフトなどを生産するTCMを連結子会社化したため、売上原価率が悪化したことが要因だと考えられます。

2007年はロシアや中東、CIS(欧州・独立国家共同体)、アフリカなどの新興国を中心とした活発な資源開発需要を 背景に業績が好調でした。また、油圧ショベルの新製品や砕石・鉱山用建機が好調で豪州・アジアも大幅に伸びました。
工場のフル稼働に伴う固定費の減少やコスト削減も寄与し、営業利益が増加しました。