平成29年3月 薬学博士第二号誕生!

病院薬学研究室の博士課程(4年制)の竹内一平氏が、この3月に薬学博士を取得されました。研究室一同、心よりお祝い申し上げます。
研究テーマは「治療抵抗性統合失調症患者のリカバリーを目指したクロザピンの使用における副作用対策に関する研究」です。過去の統合失調症治療では単に幻覚妄想の改善や鎮静のみを治療目標とし、患者は治療期間のほとんどを社会から隔離された精神科病院に滞在することを余儀なくされてきましたが、現在の治療目標は、幻覚妄想といった精神症状の改善だけではなく、社会機能の改善から患者の主観的満足度を重視したリカバリーへと転換しています。クロザピン治療は他の抗精神病薬では治療効果を示さなかった患者が適応となる薬剤で、大いにその有効性が期待されていますが、クロザピンによる種々の副作用が問題となり、これがリカバリーを目指した治療の障害となっています。そこで、竹内氏の学位研究では、クロザピン治療で特に問題視される副作用が無顆粒球症と唾液分泌亢進であることを明らかにし、これに対してアデニンの併用使用の有効性や唾液分泌亢進に対する対策の普及の必要性を示すことができました。
竹内氏の今後益々のご活躍を祈念致します。